第四章
(2)定年に残るのは身軽さだ
毎日毎日身軽で身体がふわふわして安定してない。仕事の中で他と争う競争心と家庭を支える重圧、子供を育てる責任感等、すべての重石が無くなってしまった。
そんなとき今までずっと頭の中に隠れていた他人への労り、愛情がふっと強くこみあげてくる。
顔も微笑みが出てくる。言葉も柔らかく人情こもった姿がにじみ出てくる人達が周りに増えてくる。身軽で不安でいたたまれないがこの支えこそが寄り添える人であります。
奉仕の精神に拠り所を求める、つっかえ棒となり安定する。この守勢の状態で一部分は攻撃的要素を含み、目標を持つことであろう。